125ヶ国の留学生・全国の学校を巻き込む国際交流プログラム運営で目指す世界
- 2016年入社
- グローバル教育共創室
変化の激しい現代社会。「グローバル人材の育成」は、学校現場にとって急務と言えます。
トモノカイはその課題を解決したいと、留学生との交流を軸にした中高学校向けの英語コミュニケーションプログラム「Power in ME」を企画・運営。コロナ禍で海外留学が難しい中、各学校様からのお問い合わせが急増しており、事業としても成長中です。
プログラムの狙いや、グローバル教育に大切なこととは何でしょうか。プログラムの運営チームである「グローバル教育共創室」室長の伊丹に聞きました。
型が決まった提案よりも、顧客と連携して新たな価値を生み出せる仕事がしたい
――今までの経歴を教えてください。
大学卒業後はマンションの給水設備を手掛ける会社で、営業職をメインに、力不足ながら多くの人にお力添えいただいて新規事業の立ち上げも経験しました。その後、転職先のリクルートでは飲食・小売・サービス業向けのクーポン事業で、販路開拓にとどまらず商品開発・企画まで幅広く携わってきました。
就職活動をしていた頃からキャリアの軸は変わっていません。それは「事業に直接携われること」です。自分で起業することにはこだわっていなかったのですが、ベンチャーマインドを求められ、早くから仕事を任せてもらえる会社を選んできました。
――3社目となるトモノカイへの入社の決め手は何でしたか?
最初に取締役の原口に出会い、彼の知的で面白い人柄に惹かれました。博識で、こちらの話を拾ってどんどん広げてくれるというか。単純に会話を楽しめたんですよね。
面接の際にも、今までの成果や志望動機だけではなく「仕事や人生で大切にしている価値観」を深く掘り下げてくれました。そういったことを軽んじずに共有できる会社は、働く環境としてすごくよいなと思ったんです。
――未経験の教育業界に対して不安はありませんでしたか?
正直に言うと「教育」という領域にはピンと来ていませんでした。
ただ、私は決まった商材やビジネスモデルを提供するのではなく、顧客と深く連携して新たな価値を生み出していく仕事が得意で。トモノカイの事業は、いわば花が咲く前の「タネ」の段階。大きく育てていくために、私が貢献できるイメージはもてていました。
実際に入社してからは、教育を「人や社会の可能性の開花を後押しできるもの」「能力や可能性の開花を後押しできるもの」と捉えることができ、仕事をすればするほどこの領域を好きになれましたね。
大規模プログラムの企画・運営における難しさと楽しさ
――「グローバル教育共創室」の取り組みを詳しく知りたいです。
主な事業は、学校様向けの英語コミュニケーションプログラム「Power in ME」の企画・運営です。学年ごとに全3日間のイベントや週1回の継続プログラムなど、各校の年間カリキュラムに合わせたご提案をしています。
同様のプログラムは英会話スクールや語学研修会社からも提供されています。その中で我々が運営するプログラムは、125ヶ国・4,500人もの留学生と協働している点が強みです。
先生から一方的に教わるレッスン形式ではなく、留学生を含めた5~6名の少人数グループを組み、同じ学生同士で交流できるスタイルとなっています。
――その狙いは何なのでしょうか?
これからのグローバル社会では、様々な価値観や文化を理解しながらコラボレーションしていける人材が求められており、そうした学生を多く輩出することを狙いとしています。つまり、単に英語を話せるようになればよい、というわけではありません。
学校様では、グローバル教育の実施にあたり英語科や国際交流担当の先生方が主導していたり、単発の留学プログラムを用意していたりするケースが多いです。
一方で私たちは、日常生活のあらゆる場面がグローバル教育につながると考えています。部活動や勉強で得た粘り強さや知識が、異なる国の人たちとの相互理解やコミュニケーションの土台になるんですよね。となると、グローバル教育はもっと多角的に行えるはずです。
学校様へは、単発イベントではなくカリキュラムの一環として認識していただけるように、価値提供していく必要性を感じています。
――プログラムの運営にあたり「グローバル教育共創室」ではどのように役割分担しているのでしょうか?
学校様への新規提案営業は室長の私が主に担当しています。ほかにプログラムの運営チームが2名、留学生の採用担当が1名、プログラム当日の外国人ファシリテーターが1名、アルバイトの学生さんを含む計7名のチームです。(2021年4月現在)
このように役割分担していますが、特に運営チームの業務範囲は多岐に渡ります。
営業に近い立場で学校様と一緒に企画を固めていき、プログラムの規模が大きいときには、一度に80名もの留学生を集めることも。様々な立場の関係者へ役割期待を伝えて連携しつつ、当日のプログラム実行まで推進していく、総合プロデューサーのような役割を担っていただきます。
――非常に大変そうですが、仕事のやりがいはどんなところにありますか?
まさに、仕事の難しさと楽しさは表裏一体ですね。
大規模なプログラムの企画から運営までを主体的に進めていくことには、大きなプレッシャーを感じます。また、目上の方や様々な国の留学生など、異なる価値観・背景をもつ人たちを巻き込んでコミュニケーションを取っていくことも大変です。
その分、たくさんの人たちと協働して一つのものを作り上げていくこと自体が楽しいですね。プログラム当日に参加者の笑顔を間近で見られると、自分も周りの人も全員幸せにできている実感がもてます。
――自分がつくったプログラムに立ち会えると、きっと達成感もひとしおですね。
一方で、このプログラムの価値を新規の学校様に届けていく難しさも感じています。我々以外にも、グローバル教育の領域で信頼を積み重ねてこられた老舗企業様はたくさんいらっしゃいますので…。
一度会って私たちの取り組みをお伝えすると、ほとんどの学校様は他社様とは異なるよさやメリットを感じてくださいます。そのように「新しい切り口」で、トモノカイを「知ってもらう」ための工夫を重ねているところです。
認知獲得、そして導入いただいたプログラムの成功。一つひとつ積み重ねた結果、プログラムの運営にとどまらず「グローバル教育を一緒に考えるパートナー」として頼ってもらえるようになったときには、一番やりがいを感じますね。
グローバル教育を継続支援できる存在に
――各学校現場でのプログラム運営にあたり、コロナ禍の影響はありましたか?
「気軽にグローバル教育を取り入れたい」というニーズや、小規模プログラムの案件は減ってしまいました。
一方「国内にいながら国際交流をしたい」という強い思いをお持ちの学校様からのお問い合わせは急増しています。海外留学や語学研修が難しい今だからこそ、私たちの取り組みの価値を感じていただけたのでしょう。
現在も感染対策を徹底しつつ、オフラインとオンラインを併用して運営しています。
――最後に、今後の展望を聞かせてください。
プログラムの導入をファーストステップとして、今後は各学校様に対してより高い付加価値を生み出していくことを目指します。
単一のプログラムだけでなく継続的にグローバル教育をサポートして、ゆくゆくは「総合的な教育支援のパートナー」になりたいですね。
教育現場に携わる先生方は好奇心旺盛で「こういうこともできないか?」と、どんどん話が広がっていくことも多いです。グローバル教育の新たなアイデアを形にしていける土壌は大いにあると感じています。
理想の教育を実現するために、様々な立場の人と粘り強く関わっていけるハートの強さがある方。そして何よりコミュニケーションが好きな方、自ら考え実行することが得意な方と一緒に働けたら嬉しいですね。